全国32自治体が連携し災害対応力を強化。能登半島地震の被災地・石川県志賀町にて「災害応援協定」の締結式を開催(全国若手町村長会 令和8年3月30日)

令和6年の能登半島地震の発生から約2年。復興への歩みが着実に進む石川県志賀町において、日本の地方自治の未来を担う大きな一歩が刻まれました。全国の若手町村長で構成される「全国若手町村長会」に加盟する町村のうち、参加申し込みをした32の自治体において、大規模災害時における相互支援を目的とした「災害時相互応援に関する協定」を締結。その締結式が令和8年3月30日、志賀町役場にて執り行われました。

4町代表が一堂に会し、締結式を執り行いました

■ 背景:能登の教訓を全国の「備え」へ

今回の協定締結の背景には、能登半島地震において浮き彫りになった「地理的要因による支援の遅れ」と「小規模自治体における受援体制の限界」という教訓があります。

志賀町をはじめとする被災地では、発災直後の道路寸断などにより、外部からの支援物資や人員の受け入れに多大な困難を極めました。全国若手町村長会は、こうした事態を「自分たちの自治体でも起こり得る危機」と捉え、従来の都道府県単位の枠組みを超えた、より機動力のある「横の繋がり」による支援ネットワークの構築を模索してきました。

■ 協定の主な内容

本協定は、参加する32自治体のいずれかで大規模な災害が発生した際、要請を待たずとも迅速にアクションを起こすための具体的な協力体制を定めています。発災直後のスピードを重視する「プッシュ型支援」から、中長期的な「補完型支援」まで、全国32自治体が切れ目なく連携し、住民の皆様の安全と地域生活を守り抜く体制を整えました。

  • 物資の早期供給: 被災自治体からの要請を待たずに、飲料水・食料・生活必需品および資機材などの物資提供。
  • ふるさと納税の代理寄付: 災害に見舞われた自治体に代わって、寄付の受付け事務を代行。
  • 情報の共有: 災害発生直後の被害状況や不足リソースに関するリアルタイムな情報連携。
  • 職員の派遣: 避難所運営や復興計画策定のサポートなど、専門知識を持つ行政職員の派遣。

■ 代表として締結式に参加した町村長

石川県志賀町・稲岡健太郎 町長:

「能登半島地震の被災地である志賀町での実体験を教訓とし、顔の見える関係を最大限に活かす。」

奈良県三宅町・森田浩司 町長(全国若手町村長会 会長):

「有事の際こそ、若手町村長が先頭に立って地域を支える。」

また、全国若手町村長会 副会長である、愛知県東浦町・ 日髙輝夫 町長長野県御代田町・小園拓志 町長の2名も加えた4町代表が、32自治体を代表して協定書に署名しました。

■ 今後の展望

今回の32自治体による連携は、点から線、そして面へと広がる新しい地方自治の形を示しています。今後は、オンラインを活用した防災ノウハウの勉強会・共有会なども継続的に開催する予定です。そして長野県御代田町に事務局を置く協議体を中心に、各町村との日頃からの情報交換や防災訓練など、実効性の高い取り組みを推進していきます。

今後も全国若手町村長会では、地域住民の幸せや持続可能な地域づくりのために、若手町村長同士が共に本音で研鑽し、先の見えない時代の中で、世界に開かれた知見やネットワークを活用し、地域の課題解決や活性化に取り組むことを目的とし、今後の活動に取り組みます。

32自治体を代表して締結式に参加した4町代表。左から、日髙輝夫 副会長(愛知県東浦町長)、森田浩司 会長(奈良県三宅町長)、稲岡健太郎 町長(志賀町長)、小園拓志 副会長(長野県御代田町長)。